Vol.28 くにたち梅ごよみ

 


「梅」といえば、梅干しに梅酢、梅酒、梅シロップにジャムなど、主に保存食として加工し、わたしたちの食卓に馴染みのある果実です。くにたちでも、時期が来ると地場産の「梅」や「しそ」が直売所に並び、「梅仕事(自家製の梅干しや梅酒などを作ること)」に関心のあるかたや、実際に「梅仕事」をしているかたも少なくないようです。そこで、今回の特集では、くにたちの梅について調べてみることにしました。

 

●くにたちといえば「梅」?

国立市の市章

国立市の市章

さっそくですが、国立市の「市の花」は梅、そして市章も「梅」をモチーフにしていることをご存知ですか。国立市の「国立市章について」のページには、そのいわれの文章に「国立市の谷保地区には、伝統ある谷保天満宮があり、その周辺には梅の古木が多いことで有名である。」とあります。 ちなみに、谷保天満宮の御祭神である菅原道真公の紋も「梅」。谷保は古くから梅にご縁のある地域だったのですね。

 

さらに、数字でその作付け面積を見てみましょう。2015年現在、市章が出来た1967年から比べると、くにたちの梅は収穫量や梅林の面積はかなり減ったとはいえ、作付け面積は、栗71a、柿68a、その他65a、梅46a、梨43aと、国立の名産品である梨と並ぶ面積となっています。このことからもくにたちは昔から、「梅」の恩恵を多く受けている地域であることが分かりますね。(※数字は、平成26年度実績/国立市役所生活環境部産業振興課農業振興係調べ)

 

 

●くにたち梅ごよみ

 

さて、実はこのくにたちあぐりッポのサイトでは、四季折々の「梅をたのしむ」情報を随時ご案内しています。「くにたちの梅ごよみ」として、一年を通じて、時期ごとの楽しみ方をピックアップしてまとめてみました。

○花と香りを楽しむ(1月下旬〜3月)
約350本の梅がある「谷保天満宮」の梅林では、1月下旬から3月にかけて、紅梅白梅が咲き、梅の甘酸っぱい香りに包まれます。2月末には境内で「梅祭り」も行われ、梅の花を愛でながら、春の訪れをお祝いします。

○梅もぎを楽しむ(5月末〜6月初旬)  
農家の梅林では梅もぎが始まる時期です。この時期になると農家が市民に「梅もぎ」体験をさせてくださったり、直売所にも採れたての梅や、梅干しにも使う赤じそが並びます。 あぐりッポのサイトでも随時、梅もぎのご案内をしていますので、興味のあるかたは、この時期、サイトをチェックしてくださいね。

 ○梅仕事をたのしむ(5月末〜7月土用) 
梅もぎで収穫した梅で自家製の梅酒やシロップ、梅干し作り。7月の土用の日を目安に、梅漬けを3日間天日干しにして、梅干しにします。今年(2015年)は「城山さとのいえ」でも、梅干しづくりのワークショップも行われました(関連記事はこちら)。梅仕事はちょっと面倒…。と思っているかたも、ワークショップに参加したり、誰かに教わって一緒に作ると、楽しく作れるかも。

 ○梅を味わう
昔から梅は、「梅はその日の難逃れ」「番茶梅干し医者いらず」などと、経験則としてもその効能の高さが語られています。特に、梅干しに多く含まれるクエン酸は、季節の変わり目や、暑さによる疲労防止、疲労回復に効果があるとされています。
市内では、くにたちの梅で作った自家製梅干しやジュース、スウィーツを提供する飲食店や洋菓子店もありますので、ぜひ探してみてくださいね。

 ○梅の木の剪定を手伝う(12月中旬)
くにたちの「梅の会」の方々が、農家の畑を回って剪定。翌年にまた梅の実がたくさん実るように、手入れをします。(関連記事はこちら

 

 

以上、 「くにたちの梅ごよみ」いかがでしたでしょうか。
実は、私もあぐりッポのサイトで「城山さとのいえ」の梅干しづくりのワークショップを知り、梅干しづくりを体験することができました。想像以上に簡単に出来たので、みなさまにもおためしいただきたく、下記に特別コラムとしてレシピをご紹介します。

[特別コラム]
はじめての「手づくり減塩梅干し」

2015年の6月13日に、城山さとのいえで「減塩梅干しづくりワークショップ」が開催されました((関連記事はこちら)。講師は、国立在住40年以上で長年毎年梅干しを20~30㎏漬けていらっしゃる杉田伸子さん(写真左)。梅干し作りは地域や家庭によって、作り方はいろいろあるそうですが、このワークショップで教わったレシピをもとに、さとのいえの職員、山縣朋子さんから、自宅で手軽にできる量での、梅干し作りを教えて頂きました。

 

 

<材料(梅1kg分)>
青梅…1kg
塩…100g(梅の重量の10%)
ホワイトリカー(35度)…1/2カップ
大きめのジップロック 1袋

※赤じその梅干しの場合
赤じそ(葉のみ)…200g
塩…大さじ1

 

 

 

<漬け方>
■白梅漬け

①梅を水洗いし、一晩水につけておく。
②梅をザルにあげ、水気をよく切る。ヘタを取り除く。
③清潔なジップロックに塩と梅を入れ、手であおって塩を全体にいきわたらせる。
さらにホワイトリカーを加え、上下を返す。
④余分な空気を抜いて、ジップロックをしっかり閉じ、上に重石をのせる。
(水などを入れたペットボトルで代用出来ます)
⑤翌日から1日2回くらい重石をとり、袋のままあおって上下を返し、全体に塩がなじむようにする
⑥4〜5日すると白梅酢があがってくる。★1
(白梅漬け=肌色の梅干しでよい場合は、ここまで)

 

 

■赤じそ漬け(真っ赤な香りの高い梅干しにしたい場合)


(写真はワークショップ時に撮影。レシピよりも多い分量で作業しています。)

⑦赤じその枝から葉の部分だけを摘み取り、水でよく洗い、水気をよく切る。
⑧ボウルに赤じそと塩を入れ、よくもむ。紫の汁はアクなのでよく絞って捨てる。
⑨⑥の★1の白梅酢だけを汲みとり⑧に加え、よくもむ。(赤梅酢になる)
⑩⑥のジップロックの梅の上に、⑨の赤じそと梅酢を全体にほぐしながらのせる。
⑪ジップロックをしっかり閉じ、再び重石をのせる。
⑫梅雨明け(土用の日頃)までこのまま漬ける。

 

■土用干し
梅雨があけて土用に入ったら、晴天が3日続くタイミングを見て、梅、赤じそを三日三晩干す。干し終わったら清潔な容器に移して保存する。
(減塩なので、今年度中に食べた方が良い)
梅酢は梅酢として別の容器に移し、料理などに調味料として利用出来る。
また、干して乾燥させた赤じそは、粉末にすれば「ゆかり」として、ごはんにふりかけたり、和え物に入れたり、お料理のトッピングなどに便利。

 

7月28日。土用干しを終え、はじめて自分で作った梅干しをお茶碗にのせて頂きました。太陽のパワーがこの一粒にギュギュっと詰まっているような、有り難い味がしました。来年はもっと上手においしくできるかな。(小林未央)

※料理撮影協力:やまもりカフェ