Vol.6 始めよう野菜づくり

国立市の旬で新鮮なお米や野菜を紹介してきましたが、4月の特集では、「国立市にある農園と野菜作り」について紹介します。自分で野菜を作ってみたいけど、初めの一歩が踏み出せない方も少なくないはず。今回は、この春、国立市と市民と農家でスタートさせた体験型農園、『くにたちはたけんぼ』の企画・運営者の一人である小野さんと、貸し農園で野菜を育てる辻さんにお話を伺ってきました。 自分で丹精込めて育てた野菜や果物は、おいしさも倍増です!

『くにたち はたけんぼ』の農園祭のひとコマ。 田んぼ作りで、トラクターの体験に挑戦中。 たくさんの親子が行列を作りました。

くにたちはたけんぼ 始まりました

国立市と市民と農家でスタートさせた体験型農園である『くにたちはたけんぼ』がこの春から始まり、3月30日(土)には、オープンを記念したイベントとして、農園祭が開催されました。 農園祭では、平地から田んぼを作る体験ができたので、私も参加しました。私にとって、田んぼ作りは、初めての経験。みんなで土を踏み踏みして畦を作り、トラクターで土を耕し、お昼には田んぼの形が出来上がっていたので、こんなに早くできるんだ、と驚きでした。田んぼには稲は植えず、じゃがいもを植えました。聞いてみると、‘裏作’で、じゃがいもを育てて6月に収穫し、その後田んぼにするそうです。‘裏作’、小学校で教わったのを思い出します。 当日は肌寒かったので、ホカホカの煮ぃ団子(「国立の暮らしを記録する会」提供」)ができあがるのを今か今かと待ち、「お餅つきあがりましたー!」の声で、子どもたちと一緒に行列に並び、国立産の菜の花とのらぼう菜を新潟産もち豚で巻いた肉巻きバーベキュー(やまもりカフェの出張)で、旬の野菜を味わいました。子どもたちは、どろアート広場で泥だらけになって遊んだり、やぎやヒツジに餌やりをしたり。午後に行われた「谷保の農園と自然を訪ねるツアー」では、農家さんや農のプロジェクトを訪ね、‘谷保の農園と自然マップ’を作りました。

想像以上にたくさんの人が参加していて、若い人が多かったのが印象的でした。大人も子どもも一日楽しめるイベントになりました。

「よいしょー!」の掛け声で餅つきする佐藤一夫国立市長。谷保のもち米を使ったつきたてのお餅は、いくらでもおなかに入ります。
当日は小雨が降る中、およそ100名が参加しました

くにたちはたけんぼ ってなに?

以前、国立市には、たくさんの農地がありました。しかし、その農地は、都市計画・税制・後継者不足などにより、ここ20年で半分に減少。近隣の農地が減っていくことに危機感を抱いた農家・NPO・市民・企業の立場の違う4名が集まり、くにたち市民協働型農園の会(農園の会)を結成しました。国立市に残る田んぼや畑を未来につなげたい。国立市の協力も得て、そんな思いを実現する、体験型農園をスタートさせました。それが『くにたち はたけんぼ』です。

農業に少しでも興味がある方なら、『くにたち はたけんぼ』を通し、様々な形で、畑・田んぼ作りに関わることができますよ! 以下、『くにたち はたけんぼ』を楽しむ4つのスタイルです。(※はたけんぼパンフレットより引用)

・イベントに参加する 四季折々の「畑の幸」をみんなで収穫し、採りたて野菜を楽しむ「農園祭」を開催します。

・グループで畑を始める 「畑を利用してなにかを発信したい」という企業、NPO、市民サークルなどの団体に畑をお貸しします。

・田んぼの一年を見届ける 田んぼの一年を季節ごとに体験。11月の収穫祭で、新米をいただきます。

・農園マスターになる 「野菜づくりを人に教えられる」「農園を運営できる」人材を育成します。

くにたちはたけんぼのある場所は、以前は、梨園だったそう。

「農家が高齢で梨園ができなくなったこの土地を市民農園にするという話もあったが、より多くの、いろいろな人たちが楽しく過ごせる農園を作りたいと思った」と、農園の会の小野淳さん。
くにたちあぐりッポは、国立の農業を取材する市民ライターとして、もっと農業を知るために、くにたちはたけんぼに畑を借りることにしました。

『じゃがいもには‘へそ’があり、その逆側に芽が生える。なので、へそを見つけて、芽を等分にするように切る。また、じゃがいもは乾燥が敵なので、切り目に砂を付けて植える。』早速教わったことです。実際にやってみると、知らないことばかりということに気づきます。

じゃがいも以外には、サラダ菜やサンチュ、苺なども植えました。「採りたてサンチュで焼き肉やりたい」と話しながら、みんなで盛り上がりました。なお、あぐりッポ畑の様子は、あぐりッポのFacebookページ( http://www.facebook.com/agrippohatake )に随時載せていく予定です。野菜作りに奮闘する様子をお伝えできたらと思います。(写真左が小野淳さん)

子どもと一緒に土に親しもう! 

辻友さんの写真。真っ黒に日焼けした二人のお子さんと一緒に、楽しみながら野菜作りをしています。
様々な形で国立の農に関わることができます。 例えば、この梨園では、ボランティアを募集して、梨の花粉付けや袋かけ体験をしています。

貸し農園で野菜を育てる辻友さんは、8歳と6歳、二人の子どものお母さん。

「元々、子どもたちが好きだったので、畑を借りました。自分の庭のように思っていて、週に一回は、リアカーをひいて畑に遊びに行きます。」と辻さん。お弁当を持って、朝から夕方まで遊ぶそうです。野菜を育てる他に、カエルやドジョウを捕って遊んだり、バーベキューしたり。「教えてもらい楽しみながらできるので、自分たち家族に合っています。」と話します。

話を聞いて、近くにこういうところがあってよかった、と思いました。私の田舎でも、畑が近くにあって野菜を育てていましたが、その時のことは今もよく覚えています。畑で、自分で育てること、採りたての新鮮な野菜を食べること、外で思いきり遊ぶこと、自分の娘にもぜひ経験させたいことです。

国立市には、今回紹介した「くにたちはたけんぼ」以外にも、たくさんの市民農園やもぎとり農園があります。自分スタイルの野菜作りを始めてみませんか?

(文:おおつかさき/写真:ながむらゆうこ)

【What’s 煮ぃ団子?】

煮ぃ団子とは、小麦粉に水をまぜて練った団子。昔から、谷保の農家で忙しい農作業の合間に食べられていた日常食です。にんじん・ごぼう・大根・油揚げなど、好きな野菜を入れてよく煮込みます。かつては、小麦を作っている農家も多かったそうですが、谷保で小麦を作っている農家は、以前より少なくなりました。