Vol.3 旨さ凝縮!冬の白菜

鍋に入れる具材で浮かぶ野菜はいろいろありますが、白菜なしでなんて考えられません!
他にも漬け物に炒め物にと、冬の食卓に並ぶ頻度の高い白菜。

今月は、白菜をつくる谷保の農家さんにお話を伺ってきました。

※あつあつの鍋。ダシがしみ込んだ白菜は冬の食卓を温かく包みこむ。

家族でつむぐ野菜の輪

三田廣(ひろし)さんは電気技師を経験した後、 40歳頃から家業の農業を継いで今年で25年目。
なすをはじめとして、キュウリ、トマト、ブロッコリー、大根、ほうれん草、小松菜など多品目に作っています。冬のこの時期には白菜とほうれん草、ブロッコリーが主力。
中でも白菜は、ポットで芽が出るまで育て、9月中旬に畑に定植した「お黄にいり」という品種が、現代の冷蔵庫事情を考慮した小さいサイズの優れモノ。また9月後半に直播きした「黄ごころ75」は植え付けから約75日前後で収穫できるという品種で、サイズは2.5kgほどに成長します。
「アブラムシや青虫対策をしっかりしないと品質のいいものがつくれないので土づくりや野菜の状況に気を配っています」 と教えてくれました。

三田廣さんのお野菜は、息子の高徳(たかのり)さんと栄美(えみ)さん夫婦が経営する店舗『やさいと喫茶 MOROGORO』でもお買い求めいただけます。
ウッディーな外観と温もりあふれる店内のMOROGORO。
国立駅北口から徒歩6分。

元・車掌のBIGな白菜

青柳の自宅裏の畑で野菜を育てる佐藤恵(けい)さんは、 谷保農家の15代目で、元ブルートレインの車掌長という経歴の持ち主。幼い時から父親の農作業を手伝っていたので、身体にノウハウが染み付いているそう。
今つくっている品目は、白菜をはじめ、長ねぎ、かぶ。他の時期には、つるなしインゲン、そら豆、えんどう豆、キャベツ、玉ねぎ、ロロンカボチャ、そして、初夏の頃にはマクワウリをつくっています。
恵さんの白菜は、「金将2号」という品種。9/10頃に撒き、11/23頃から、 しっかりと結球したのを見計らって適宜 収穫開始。取材に伺った時はもう畑からたくさんの白菜が羽ばたいていったあとでしたが、3.5kgはゆうに越えていそうなふくよかな白菜がまだまだ霜にも負けず育っていました。

佐藤恵さんは現在76歳。畑で育てた白菜の多くをご近所さんに無料で配ったりもしたそう。なんと!(もう少し早く畑の写真を撮りにいけていたらと後悔・・・編集部)
こちらは、生で食べてもあまく、肉質が柔らかいかぶの「スワン」
9月下旬に植えたものを、ただいま絶賛収穫中。

冬の野菜と寒さのおいしい関係 

保存は、乾いた数枚の新聞紙で包み、ベランダや冷暗所に。根の部分を下にして立てかけておけば、2〜3週間は保存できます。(※横に寝かせての保存は自身の重みで傷みやすいので立てて保存して下さい)

前回のほうれん草のときにもご紹介したように、冬の寒さを迎えると野菜自身が体内のデンプンを糖に変えて凍らないようにするので、自然と甘みが増します。白菜にもその性質があり、さらに霜にあたると繊維が柔らかくなるので、凝縮した旨味を感じやすくなると言われています。

三田廣さんの白菜は、やさいと喫茶 MOROGOROくにたち野菜しゅんかしゅんかで、佐藤恵さんの白菜は、くにたち野菜しゅんかしゅんかでお買い求めいただけます。

『やさいと喫茶 MOROGORO』

国分寺市富士本1-22-3 国分寺ヴィレッジ富士本102

042-573-1788 (※木・金曜日定休)

(文/写真:さとうひろき)