くにたち野菜とは

くにたち野菜とは

そのむかし、くにたちの街ができたとき、この街を作った人は「ここから新しい日本がはじまる。新しい国が立つ」という意味を込めて「国立」と名づけたそうです。

 

すなわち、「くにたち野菜」とは、「国を立てる野菜」なのです
……と言ったら大げさでしょうか?

 

ゆたかな水に恵まれたくにたちの南部地域、すなわち谷保村は、江戸時代には幕府直轄の天領でした。幕府は谷保の村人に、世界最大級の都市たる江戸の市民のために、野菜を供給する役目を命じました。遠くから野菜を運ぶ技術のない時代、国立は東京に住む人たちのビタミン源だったのです。

 

ときは流れ、いまではスーパーの店頭には日本じゅうはおろか、太平洋の向こう側からも色とりどりの野菜が集まってきています。
では、国立から農家さんはいなくなってしまったのでしょうか?
いえいえ、いまでも80軒の農家さんが野菜づくりにいそしんでいるのです。

 

さらに時をさかのぼり、幾多の川がひとつになって多摩川となり、段丘をなす多摩の地形がかたちづくられた1万年前。そのときから、くにたちの地は農業の適地という運命をさずかりました。

 

農にかかせない土、光、水。
多摩川のたびかさなる洪水が運んだ山々の豊富な栄養に、適度な水はけをもたらす火山灰がまじりあった土。多摩川の北岸、すなわち南向きの畑。
そしてなにより豊富な水。多摩川はもとより、段丘の崖の下より湧出する泉とその泉を源流とする矢川によってもたらされる水は途切れることがありません。

 

農が花開くことが運命づけられたこの地は、古墳時代の古きより農業の村でした。これは江戸時代の新田開発で拓かれた多摩の街々とは対照をなしています。

 

すなわち、「くにたち野菜」とはひとつの伝統です。
ナスは江戸時代の昔より谷保の名産品として知られていますし、水が豊富な場所でつくる美味なるサトイモもまた、連綿と作られてきました。くにたちに残る80軒の農家は、先祖代々の歴史のうえに、今日も畑を耕しているのです。

 

一方で、「くにたち野菜」とは革新です。

新しい品種につぎからつぎへチャレンジする農家がいます。夫婦でカフェを営む農家がいます。体験農園として市民に農にふれるきっかけを提供する農家がいます。

農家と一橋大生のコラボレーションは、新しい加工品を生みだしました。さらには、市民に野菜を届ける新たな仕組みづくりに挑戦するベンチャー企業もあります。
新しい農業のあり方への胎動がくにたちにはあるのです。

 

そして、「くにたち野菜」とは、まちづくりです。
くにたちには、豊かな生態系や農のある風景がまだ残っていることを、ご存知でしょうか?
用水路では、きれいな羽色のカワセミをたびたび見かけます。秋になれば、あたり一面に広がる黄金色の稲穂を見ることもできます。
くにたちの農家がつくる野菜や米を買うことはこうした風景を守ることにもつながります。

 

「くにたち野菜」を買うこと、それはふたつの笑顔をつくります。
鮮度抜群の美味しい野菜が、あなたの家族の笑顔をつくります。
連綿とつづく農家が守る環境が、たくさんの市民の笑顔をつくります。

 

もしそんなことに思いをめぐらせながら、野菜を買っていただける市民が増えたのならば、くにたちから「この国の農業が立つ」と考えるのも、あながち大げさではないかもしれませんね。

 

谷保の伝統ある農家がつくる「くにたち野菜」。知って、買って、味わいませんか。

 

 

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